「sugar content 11%」  

2008年11月「なんでもな日のお茶会」にて発表。


〜以下冒頭文より抜粋〜




僕の彼女は可愛い、、、、でも少し変わっている、、、のかもしれない。

「あたしって最高に可愛いと思わない?」

彼女の口癖だ。
ことある事に彼女は言う。

なんでもない挨拶のように。

鏡を見て。

自分と似た趣味の女の子を見て。

僕の目の奥を見ながら。

何も臆することなく。

言う。

「あたしって最高に可愛いと思わない?」


「痛てっ」


返事が遅いと平手一発


「思わないかって聞いてるでしょ!」


「痛てっ」


「適当な返事しないでよ!」


返事が早くても平手一発。



、、、、彼女は難しい、、、本当に難しい。

可愛くキラキラと飾られた爪で繰り出される平手を。

バランスの悪い、機能性など完全に無視された、
ただ美しい足元を演出する為だけに存在する靴で繰り出すされる蹴りを。

美しくセットされたカールを揺らしながら降ってくる頭突きを。


僕は受ける、罰を。


彼女は強い。
自分をよく知っている。

自分の出し方、自分のやりたい事やるべき事、好きな物嫌いな物。
高潔な魂があらゆる穢れを拒絶するように。

わが道を行く


彼女は弱い。
自分をよく知っている。

彼女は剥き出しなのだ、その感情も感性も。

火傷した皮膚が風を受けても痛むように。
彼女はひどく傷つきやすい。

だから僕は罰を受ける、
彼女を傷つけてしまうから。

苦痛に思った事はない、むしろ喜ばしい。

彼女は他人を罵倒さえすれど、暴力を振るう事はない。

彼女から罰を貰えるのは僕だけなのだ。

殴られる事が嬉しい訳ではない、それではただの変態である。

彼女のその高潔な魂が今も変わらずそこに在る事が嬉しいのだ。



そんな彼女が変な事を言い出した。

「明日私の誕生日なの知ってるよね?」

「うん。」

「あたし18歳になるんだよ。」

「うん。」

「18歳ってもう大人なんだよ。」

「うん。」

「でもね、大人になりたくないの。」

「へ?」

「時間は待ってくれないの、このままどんどん私のこの感性は死んでいくの。」




「私って最高に可愛いと思わない?」



「か、、、可愛いよ。」


「だから死にたい、最高に可愛いままで、」

「、、、、へ?」


「でも一人は寂しいのよね、だから付き合ってよね。」



僕の彼女は可愛い。
でも少し、、、、いや。。。だいぶ変わっている、、、。


「sugar content11%」

脚本、演出、総合プロデュース いそろく
デザインワーク Dai
ロゴデザイン Dai
キャスト

僕(いそろく) 君(燕)


Die falter fuhrte秋冬新作ファッションショー

寸劇演出、選曲、 いそろく

モデル

迷子の子 黒猫
飴を咥えた子 亜キ
蝶へ羽化した子 ミーコロン

フラレ男 いそろく
美青年 Dai


「艶ict」のDaiさんが
この企画の為に書き下ろしてくれたロゴです。
キュート(*´Д`*)
今回の舞台、
「sugar content11%」
のフライヤーです。

フライヤーの裏側!

見にくいですが、
読んでみてください(゜ー゜;)
出演したイベント
「なんでもない日のお茶会」
のフライヤーです。
11月なのでハロウィンだ!
裏側ー!
なんと人気パティシエの
スミエさんのブースが一年ぶりに復活!!

大盛況でした(*´Д`*)

strain fobia本番前に必ず行われる「気合いれ円陣」 通常は「気合いれていくぞ!」 「うおぉぉっす!」
今回は女子ばっかりだったので「気合入れていきま〜っしょい!!」 「っしょい!」のRaphaelスタイルで
僕と君。
見上げる芝居が多かった〜こんな真面目な顔してますが実は、、、、、(笑)
手乗りならぬ、膝乗り燕。
迷子の黒猫さんの前に現れた僕。
カバンの中から出てくるのは?
目の前には大きな水溜まりが! 
よーし良い事思いつきましたよ、お嬢さん。
ジャケットを泥水に晒して、「さぁどうぞお通りになって下さい」
一張羅のジャケットを捨てたお礼、、、、それは美女の舐めかけの飴でしたとさ。
待ちぼうけミーコロン。
声をかけるダメ男。
美青年彼氏が登場し、画面から突き飛ばされきえる僕。
デザイナーさんも一緒に集合。
亜キさんの衣装解説。
全身はこんな感じ。
ミーコロン衣装解説。
全身はこんな感じ。
黒猫さん衣装解説。
全身はこんな感じ。
燕ちゃん衣装解説。
全身はこんな感じ。
舞台のコンセプトを解説。
第4期 strain fobia 集合写真! (亜キさんは都合で先に帰られました(´;ω;`))
天元突破だ! また皆で何かやろうぜい(*´Д`*)   
パンフレット 表紙&裏表紙。 苺模様。
パンフレット中身。 
ポストカード1 一見僕が彼女を捕まえているよう。
でも僕の手は手錠で拘束されている。
暖かく後ろから守るような心の奴隷、魂の崇拝者。
首輪と繋がれた黒いチェーン。 僕は飼い犬?愛玩ペット。
見つめ合う二人。(*´ -`)(´- `*)
ば〜ぶ〜。 
裏路地から変態登場。


初の試みとして、「ファッションショーとの連作」にしようという事で書きました。

タイトルの「sugar content11%」とは果物の糖度の事です、つまり糖度11度。

そして11度というのは「苺の出荷前の甘さ」です。

12度の苺はもう完全な苺で甘い。

11度苺は「苺の赤さ甘さを見せながら」「まだ青い酸っぱさを残してる」。


僕はその苺から「大人になる前の少女」の様なものを感じるのです。

少女以上〜大人未満の一瞬だけある時間。

それが、

sugar content 11%。


〜以下パンフレットより抜粋〜



今回の物語のテーマは「大人になるって事」です。

ヒヨコは月日が立てばいつか毛が生え変わり、成鳥になります。

でも人間は月日が経っても大人にはなりません、ただ歳をとるだけです。

「大人」とは大人になる努力をした人だけが成れるものだと思います。

ただ悪戯に時を過ごし、感性や情熱を垂れ流す日々は、けして人を大人にはしないのです。

時間とは残酷であり、平等でもあります。
ただ老いさらばえていくのならば、必至に抗うのもいいでしょう。

でもどうせ歳を重ねるのならば「素敵な大人」になりたいと僕は考えます。

10代には10代しかない感性があるように、歳を重ねその時代の自分にしかないものが作り出せたなら、、、、
こんなに素晴らしい事はないと思います。

「感性が死ぬ」なんて事言うアーティストが居ますが、時間が感性を殺すのではなく、
心の栄養になるような生き方をしなかった貴方が殺すのだよと言いたい。

「大人になりたくなーい!」という少女達へ。

永遠の少女性とは内面から溢れ出るのではないでしょうか?

「少年や少女のときめき」を持ちながら、上流から下流に流れ着いた石のように、「無駄のない成熟した感性」を持ち、
いつも「美しくあろうという向上心」を持つ人。

そんな女性は何時までも愛らしく、とても可愛い本当の乙女だと思います。



止まらない時間の中で、貴女の時間が豊かなものになりますように。


いそろく


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